補正予算に賛成できない理由(2/25深夜の議場討論より)

わたしは今回の平成30年度一般会計補正予算第2号に反対の立場から討論をいたします。


お茶の水小学校・幼稚園仮校園舎の整備予算を含むこの度の補正予算ではありますが、大変問題が大きすぎる他の案件について飲み込むことができないことから、賛成をすることはできません。


今回私たちに示された補正予算には監査委員から5億円余の追加工事について違法状態との指摘をされた「(仮称)区立麹町仮住宅の整備」に関する債務負担行為補正が含まれております。本日の議論の大部分をこれに費やしました。


これは計画発表以降、議会からも平河町エリアの住民からも「地域の意向調査をして欲しい」との再三の、要望、陳情を受けながら区としてこれを誠実に行わずに進めてきたことに起因しています。


そもそもは四番町における日本テレビ所有地を区長が無償で借り受け、これを平成35年3月までに変換するという約束に拘束される形で、本日のような異例の即日採決のようなことを繰り返してきたゆえに複雑怪奇な計画となってしまいました。


その結果、実は当該平河町エリアがもっとも切望していたものが、東京メトロ永田町4番出口の混雑状況のあまりの危険な実情に対し、その出口を必要としていたという、地域では十分に認識されていたことが行政は気づかないままに、平成28年度仮住宅の設計を完了しフィックスした後にこれをあとづけで行い、区議会の議決を経ずに5億円を超える契約を違法に行ったということです。


嘆かわしいことは、平河町地区のたった一人の住民女性によって昨年末に監査請求を起こされ、監査委員から議決のない一年に対する違法性を指摘されて今回後づけで区議会に補正予算を求めてきているということです。


つまり一通の監査請求がなければ、行政は区議会に当分議決を求める意志もなく、法律遵守の意識がなかったことは昨年の決算審査の議事録を見ていただければ明らかです。区議会のチェック能力も問われています。


地域住民にとって最も必要なものは、東京メトロの出入り口とバリアフリー化であることを考えれば、四番町の保育園無償貸付問題の期限から派生した平河町仮住宅計画は、現在東京メトロとの文書による協定もしくはそれに代わる担保がない以上、5億円以上かけて追加工事によって仮住宅の地下に地下鉄のうけぐちを作っても、貝坂通りの地下通通路が、いつまでに、どのくらいの金額を要するのかも何ら見通しがたたない状況です。


現在はオリンピックパラリンピックによって地下鉄工事のバリアフリー化工事は動きが取れない状況とのこと。このままいくらかかるかいつまでかかるかわからない工事に突き進むのではなく、地下鉄のバリアフリー工事を中心にすえて、図書館や区民が求める穏やかで文化的な空間をつくる方向で、この計画をみなおすことが、区民や次世代の子供達にとっても、区民にこれ以上の無意味で莫大なリスクを押し付けない今取りうる最良の判断と考え、補正予算に反対する。