7月25日~27日まで、山口県岩国市において
岩国米軍基地と上関原発予定地の現場を見てきました。

私が23年前の発足以来参加しているフェミ議連のサマーセミナー、
今年はまだ、選挙後の混乱の中、まちごとあり、区政ごとあり、
ライフワークであるまちづくり系の運動もありで迷いに迷ったけれど
本当に参加して良かった。
「日本を取り戻す」と豪語する安倍首相の地元で
私は「私を取り戻す」ことができた。
日本人として知らなければいけないこと、
米軍基地のあるまちで住民の生活や自治は踏みにじられている。
沖縄だけじゃない。
瀬戸内海の美しい海「奇跡の海」上関に原発を作るに33年間反対し続けて
がんばっている人々がいる。

岩国オスプレイ
岩国錦帯橋空港は
米軍基地の中にある。
だから、民間機と平行して
オスプレイが飛んだりしている。

ここにも、
40機を超える米軍機
30機を超える自衛隊機を
撮影し、ネットで公開してくださっている市民がいる。

自分が降り立った、岩国空港が基地の滑走路を一部借りているものだということ、自分が基地の中にいたのだということを、そのあと案内していただいた、田村岩国市議会議員の説明で聞き、まずびっくり。
小型バスに乗車し、名前しか知らなかった愛宕山米軍住宅問題について知る。
21世紀の理想の
まちを造ろうといって、始めた、岩国市と山口県による、海を望む里山、「愛宕山の造成計画」(1998年)は、170人もの地権者がそのために先祖代々の土地を売り渡したというのに、実は、米軍滑走路の沖合移設のための埋め立て土砂を得るための方便で、2007年には赤字を理由に宅地化を断念、2012年に県と市は、国に買い取りを要請し、防衛省による米軍のための開発が進んでいるのだ。
沖縄の移転軽減のために、普天間の空中給油部隊を岩国に移転したり、2006年には厚木基地の空母艦載機部隊を岩国に移転するとして、住民の反発を買い、住民投票で反対が勝利、その後の市長選で井原前市長が、白紙撤回を掲げて勝利したこと、ご記憶の方も多いと思う。まさに沖縄だけではない「平和をあきらめないたたかい」がここにあったのです。

私も千代田で巨大な力と戦い続けてきたつもりだったけれど、
比較にならないほど困難で、理不尽な出来事のありようと
果敢に戦い続ける人々に、語る言葉が見つからなかった。

30年以上も、
上関原発を止めてきた祝島の人々

祝島と上関上関ファイル奇跡の海ファイル

写真の左端に小さく突き出ているのが、
「上関原発」の予定地。
その先にほっこりっと浮かんでいるように見えるのが「祝島」です。
実は、島民のほとんどが反対で、毎週月曜日に原発反対デモを続け
30年以上にわたりこの計画を止めている島があるという話、
鎌仲ひとみ 監督 の映画『ミツバチの羽音と地球の回転』の舞台になっているところだ。

ここに、岩国サマーセミナーの帰りに寄っていこうという計画だったが
台風12号の影響で、船が出なくなり、宿泊も含めて急遽キャンセルに、
その代わりと、実際に建設される予定地の上関市を訪問し、
反対し続けてきた人々の話を聞き、
瀬戸内海で最も美しく自然が豊富とされる、奇跡の海の向こうに祝島を見つめた。
美しすぎる海、神様が造ったとしかいいようのない美しさに息をのみ
ここまで、ストップをかけてきた市民に「ありがとう」という思いがこみ上げた。

ありえない、
事故がなくても、汚染水で、この海が汚されること。
ありえない、
事故があったら、船が出なければ島を出られない、目と鼻の先の祝島の島民たちを、
救済することなど、まるで不可能であること。

飯田さん平岡さんリベラル日本の創生

参議院議員福島瑞穂さんによる抜群にテンポの良い基調講演、
元法務大臣の平岡秀夫さんから
「集団的自衛権と米軍岩国基地」について問題提起!
環境エネルギー政策研究所の飯田哲也さんから
特別講演「自然エネルギーで地域を豊かにする」
中身の濃いたくさんの学びがありました。

流されずにしっかりと生きていこう、
そして、千代田区でも、ぜひ、基地と原発の問題、
区政報告かたがた、みんなに知ってもらいたいと思います。

まだまだ
片付かないことばかりの日常ですが
思い切って、山口県岩国にとび、
全国の元気な市民派の女性議員たちのエネルギーに触れて
ひさびさ雷に打たれたような3日間でした。

これからも原点を忘れずに
しっかりと活動主張を続けていきたいと思います。

2015年7月29日
小枝すみ子